賃貸物件にお住まいで、「エアコンの臭いが気になる」「効きが悪くなった気がする」と感じたことはありませんか。エアコン内部はホコリやカビが溜まりやすく、放置すると健康に悪影響をおよぼす可能性もあります。
しかし、賃貸物件の備え付けエアコンの場合、「勝手に掃除していいの?」「費用は誰が払うの?」といった疑問がつきものです。
この記事では、賃貸物件のエアコンクリーニングに関する費用負担のルールから、大家さん・管理会社への適切な連絡方法、信頼できる業者の選び方まで、あなたが安心してクリーニングを実施するための情報を網羅的に解説します。
トラブルを避け、快適な住環境を手に入れるために、ぜひ最後までお読みください。
1. 賃貸のエアコンクリーニング、費用は誰が負担する?
賃貸物件のエアコンクリーニングで最も気になるのが、費用の負担者です。基本的には入居者の負担となることが多いですが、状況によっては大家さん(貸主)が負担してくれるケースもあります。
まずは、その判断基準を理解することが重要です。
1.1. 原則は入居者の負担になることが多い
日常生活で発生する汚れのクリーニング費用は、入居者が負担するのが一般的です。
例えば、フィルター掃除を長期間怠ったことによる汚れや、室内での喫煙によるヤニ汚れ、ペットの毛や臭いが原因の場合は、入居者の善管注意義務(善良な管理者の注意義務)違反と見なされ、自己負担となる可能性があります。定期的なメンテナンスの範囲をこえるクリーニングを希望する場合も、同様に入居者負担となります。
1.2. 大家さん(貸主)の負担になるケース
一方で、大家さん(貸主)が費用を負担すべきケースも存在します。入居してすぐにエアコンから異臭がしたり、正常に作動しなかったりする場合は、前の入居者から引き継いだ汚れや、入居前のクリーニングが不十分であった可能性が高いです。
このような場合は、大家さん側の管理責任と見なされ、費用を負担してもらえることがあります。
また、エアコンの経年劣化や自然故障によるクリーニングや修理も、貸主の責任範囲となる場合があります。
1.3. まずは賃貸借契約書を確認する
費用負担で迷った際に、最も重要な判断材料となるのが「賃貸借契約書」です。契約書には、設備品の修繕に関する費用負担の区分が明記されている場合があります。
「退去時のハウスクリーニング代は借主負担」といった特約に、エアコンクリーニングが含まれているケースもあるため、必ず内容を確認しましょう。記載がない場合や不明な点があれば、自己判断せずに管理会社や大家さんに問い合わせることがトラブル回避の鍵です。
2. エアコンクリーニング前に大家さん・管理会社への連絡は必要?
費用負担の問題と並んで重要なのが、クリーニング実施前の大家さん・管理会社への連絡です。備え付けのエアコンは大家さんの所有物であるため、無断で業者に依頼することは避けましょう。
2.1. トラブルを避けるために事前の相談は必須
たとえ費用を自己負担するつもりでも、クリーニング前に必ず大家さんや管理会社に連絡し、許可を得る必要があります。なぜなら、専門業者によるクリーニングではエアコンを分解するため、万が一作業中に故障や破損が起きた場合、責任問題が複雑になるからです。
無断で実施した場合、修理費用を全額請求されるなど、思わぬトラブルに発展する可能性があります。事前に相談することで、貸主側が費用を負担してくれたり、提携している業者を紹介してくれたりする可能性もあります。
2.2. 大家さん・管理会社への伝え方と確認事項
大家さんや管理会社に連絡する際は、感情的にならず、現状を客観的かつ具体的に伝えることがポイントです。
以下の内容を整理して伝えると、スムーズに話が進みます。
連絡時に伝えるポイント
・エアコンの具体的な状況:「カビのような黒い点が見える」「酸っぱい臭いがする」など、写真や動画を添えて説明すると伝わりやすいです。
・クリーニングを希望する理由:「健康への影響が心配」「冷房の効きが悪い」など、生活への支障を伝えましょう。
・確認したい事項:クリーニング実施の可否、費用負担の区分、指定業者の有無などを明確に質問します。
やり取りは、後々の「言った・言わない」のトラブルを防ぐためにも、メールや書面など記録に残る形で行うことをお勧めします。
3. 賃貸で役立つエアコンクリーニングの費用相場
実際に業者に依頼することになった場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。料金はエアコンの機種やオプションの有無によって変動します。
3.1. エアコンのタイプ別の料金
エアコンクリーニングの料金は、主に「通常タイプ」か「お掃除機能付きタイプ」かによって大きく異なります。
お掃除機能付きエアコンは内部構造が複雑なため、分解・組立に専門的な技術が必要となり、料金が高く設定されています。
| エアコンのタイプ |
費用相場(1台あたり) |
作業時間の目安 |
| 壁掛けエアコン(通常タイプ) |
10,000円~15,000円 |
1~2時間 |
| お掃除機能付きエアコン |
18,000円~26,000円 |
2~3時間 |
※上記はあくまで目安です。正確な料金は各業者にご確認ください。
3.2. 確認しておきたいオプション料金
基本のクリーニングに加えて、より快適な状態を維持するためのオプションも用意されています。代表的なものには、カビの再発を抑制する「抗菌・防カビコート」や、節電効果を高める「室外機洗浄」などがあります。
これらのオプションは別途料金がかかるため、必要なものかどうかを検討し、事前に総額を確認しておきましょう。
4. 失敗しないためのエアコンクリーニング業者の選び方
安心して任せられる業者を選ぶことは、クリーニングの品質はもちろん、万が一のトラブルを防ぐためにも非常に重要です。
4.1. 損害賠償保険に加入しているか確認する
最も重要なポイントは、業者が「損害賠償保険」に加入しているかどうかです。クリーニング作業が原因でエアコンが故障したり、周辺の壁や家具を傷つけてしまったりするリスクはゼロではありません。
保険に加入している業者であれば、万が一の事故が発生した際にも、責任を持って補償対応をしてもらえます。公式サイトなどで加入の有無を確認し、記載がなければ直接問い合わせましょう。
4.2. 実績や口コミが豊富で信頼できるか
業者の公式サイトで施工実績を確認したり、インターネット上の口コミや評判を参考にしたりするのも有効な方法です。実際に利用した人のリアルな声は、サービスの質やスタッフの対応を判断する上で貴重な情報源となります。
ただし、口コミはあくまで個人の感想であるため、総合的に判断することが大切です。
4.3. 料金体系が明確で分かりやすいか
「格安」という言葉だけで選ぶのは危険です。料金体系が明確で、作業内容と費用の内訳を事前にきちんと説明してくれる業者を選びましょう。
見積もりやウェブサイトに記載の料金以外の追加料金が発生する可能性はないか、キャンセル料の規定なども含めて、契約前にしっかりと確認することがトラブル防止につながります。
5. 自分で掃除するのと業者に頼むのはどちらが良い?
費用を抑えるために、自分で掃除をしようと考える人も多いでしょう。
しかし、自分でできる範囲には限界があり、無理な掃除はかえって状況を悪化させる可能性もあります。
5.1. 自分でできる掃除の範囲と限界
入居者が日常的に行うべきメンテナンスとして、2週間に1回程度のフィルター掃除が推奨されています。フィルターのホコリを取り除くだけでも、冷暖房効率の向上や電気代の節約につながります。また、吹き出し口のルーバーなど、目に見える範囲の拭き掃除も効果的です。
しかし、エアコン内部の熱交換器や送風ファンに付着したカビや汚れは、専門的な知識と道具がなければ完全に取り除くことは困難です。市販の洗浄スプレーは、使い方を誤ると内部の電装部品を濡らして故障や火災の原因となったり、すすぎが不十分でカビの悪化を招いたりするリスクがあるため、注意が必要です。
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5.2. プロの業者に依頼するメリット
専門業者に依頼する最大のメリットは、エアコンを分解し、高圧洗浄機などの専用機材を使って内部の隅々まで徹底的に洗浄してくれる点です。
自分では手の届かない部分のカビや雑菌、アレルギー物質を除去することで、エアコン本来の性能が回復し、清潔で安全な空気が得られます。結果的に、冷暖房効率が改善して電気代の節約につながる他、故障のリスクを低減させる効果も期待できます。
6. 退去時のエアコンクリーニングはどうなる?
入居中だけでなく、退去時の費用負担についても気になる点です。基本的には、通常の使用に伴う汚れであれば、契約書に記載がない場合には入居者がクリーニング費用を負担する必要はありません。
6.1. 原状回復義務と通常損耗の考え方
賃貸物件には「原状回復義務」がありますが、これは「入居時の状態に完全に戻す」という意味ではありません。
普通に生活していて生じる汚れや傷(通常損耗)については、原状回復の義務はなく、その修繕費用は大家さんが負担するのが原則です。エアコン内部の汚れも、多くは通常損耗と見なされます。
6.2. 退去時に費用を請求されるケース
ただし、以下のような場合は「通常損耗」とは認められず、退去時にクリーニング費用を請求される可能性があります。
退去時に請求される可能性のあるケース
・賃借人の故意・過失、善管注意義務違反:フィルター掃除などの日常的な手入れを怠ったことで、過度な汚れやカビが発生した場合。
・賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用をこえるような使用:室内での喫煙によるヤニ汚れなど。
・契約書の特約:賃貸借契約書に「退去時のエアコンクリーニング費用は借主が負担する」という特約が具体的かつ明確に明記されており、契約締結時に内容の説明を受けそれに合意している場合。
7. まとめ
賃貸物件のエアコンクリーニングは、費用負担や大家さんへの連絡など、特有の注意点が多く存在します。
しかし、ポイントを押さえて適切に行動すれば、トラブルを避けて快適な環境を手に入れることができます。
まず、エアコンの不調を感じたら、自己判断で業者を手配する前に必ず賃貸借契約書を確認し、大家さんや管理会社に相談しましょう。この記事で解説した費用負担のケースや業者の選び方を参考に、最適な方法を見つけてください。定期的なメンテナンスで、清潔な空気と快適な毎日を送りましょう。
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