エアコンを久しぶりにつけたら、なんだかカビ臭い…。そんな経験はありませんか?エアコン内部の汚れは、不快な臭いやアレルギーの原因になるだけでなく、冷暖房の効率を下げて電気代が余計にかかる原因にもなります。
専門業者に依頼する方法もありますが、実はご家庭でできる範囲の掃除でも、エアコンの状況は大きく改善します。
この記事では、プロの視点から「自分でできるエアコン掃除」の範囲と正しい手順、そして安全に行うための注意点を詳しく解説します。費用を抑えながら、快適な室内環境を取り戻しましょう。
1. エアコンの掃除は自分でできる?
エアコンの掃除は、全ての箇所を自分で行えるわけではありません。安全かつ効果的に掃除を行うためには、「自分でできる範囲」と「プロに任せるべき範囲」を正しく理解しておくことが非常に重要です。
1.1. 自分で掃除できる範囲
ご家庭で安全に掃除できるのは、基本的にエアコンの表面や、簡単に取り外せるパーツに限られます。
これらの箇所を定期的にお手入れするだけでも、ホコリやカビの繁殖を抑制し、快適な状態を保つことができます。
| 自分で掃除できる箇所 |
掃除頻度の目安 |
主な汚れ |
| フィルター |
2週間に1回 |
ホコリ、ペットの毛 |
| 本体カバー・パネル |
1ヵ月に1回 |
ホコリ、手垢 |
| 吹き出し口・ルーバー |
1ヵ月に1回 |
ホコリ、カビ |
| 室外機(外側・周辺) |
年に1~2回 |
砂ボコリ、落ち葉、ゴミ |
1.2. プロへの依頼をおすすめする範囲
エアコンの心臓部ともいえる内部のパーツは、構造が複雑で電装部品も配置されています。専門知識がないまま分解・洗浄を行うと、故障や水漏れ、最悪の場合は火災につながる危険性があります。
以下のような症状が見られる場合は、無理せずプロのクリーニング業者に依頼しましょう。
プロへの依頼が必要なケース
・吹き出し口の奥に見える送風ファンに、カビがびっしり生えている
・フィルターなどを掃除しても、酸っぱいような不快な臭いが取れない
・エアコンをつけると咳やくしゃみが出る
・エアコンから水漏れがする
2. 自分でエアコン掃除を行う前の準備
本格的な掃除を始める前に、安全確保とスムーズな作業のための準備を行いましょう。少しの手間が、トラブルを防ぎ、掃除の効率を格段にアップさせます。
2.1. 掃除を始める前の必須確認事項
安全に作業を行うために、掃除を始める前には必ず以下の2点を確認してください。
一つ目は、エアコンの電源プラグをコンセントから抜くことです。コンセントが見当たらない場合は、ご家庭のブレーカーを落としてください。作業中の誤作動による怪我や感電を防ぐための最も重要なステップです。
二つ目は、エアコンの下や周辺を養生することです。ホコリや汚水が床や家具に飛び散るのを防ぐため、新聞紙やビニールシートを敷いて保護しましょう。
2.2. そろえておきたい掃除道具一覧
特別な専門道具は必要ありません。ほとんどがご家庭にあるものや、簡単に入手できるものばかりです。
| 道具 |
用途 |
| 掃除機 |
フィルターや本体のホコリ除去 |
| 柔らかいブラシ(古歯ブラシなど) |
フィルターの細かい汚れ落とし |
| タオル・雑巾(数枚) |
拭き掃除、乾燥 |
| 中性洗剤(食器用など) |
フィルターの油汚れ落とし |
| 割り箸、キッチンペーパー、輪ゴム |
吹き出し口掃除用の簡易お掃除棒作成 |
| ほうき、ちりとり |
室外機周りの掃除 |
3. 【箇所別】自分でできるエアコン掃除の手順
準備が整ったら、実際に掃除を始めましょう。箇所ごとに手順を分かりやすく解説します。
3.1. 手順1:フィルターの掃除
エアコンの効きや電気代に最も影響するのがフィルターです。2週間に1回のお手入れが理想です。
まず、エアコンの前面パネルを開け、フィルターを取り外す前に、フィルター表面の大きなホコリを掃除機で吸い取ります。これにより、フィルターを外した際にホコリが舞い散るのを防ぎます。
次に、フィルターをゆっくりと取り外し、あらためて表側から掃除機をかけます。ホコリは主に表側に付着しているため、裏側から吸うと目が詰まる原因になるので注意してください。
その後、浴室のシャワーなどを使い、フィルターの裏側から水を当てて、残った細かいホコリを洗い流します。油汚れが気になる場合は、薄めた中性洗剤と柔らかいブラシで優しくこすりましょう。 洗浄後は、乾いたタオルで水気をしっかり拭き取り、直射日光の当たらない場所で完全に乾かしてから、エアコン本体に戻してください。生乾きはカビの新たな原因になります。
3.2. 手順2:本体カバー・吹き出し口の掃除
本体カバーやパネルは、固く絞った雑巾で水拭きするだけで十分きれいになります。吹き出し口と、その中にある風向きを調整するルーバーは、カビが発生しやすい箇所です。
エアコンを停止し、電源プラグを抜いてから、手の届く範囲を固く絞った雑巾で拭いて汚れを取り除きます。吹き出し口の内部に汚れやカビが付着している場合は、
メーカーの専門クリーニングサービスの利用を推奨します。自己判断での内部清掃は故障や破損の原因となる可能性があります。
3.3. 手順3:室外機の掃除
室外機の状態もエアコンの効率に影響します。年に1~2回、特にエアコンを使い始めるシーズン前に行うのがおすすめです。
まず、ほうきを使い、室外機の天板や側面、裏側のフィンに付着したクモの巣や砂ボコリ、枯れ葉などを取り除きます。フィンは非常にデリケートなため、強い力でこすらないように注意してください。
次に、室外機の周辺を確認します。植木鉢やゴミ箱など、空気の流れを妨げるものが置かれている場合は移動させましょう。室外機の周りには十分なスペースを確保することが望ましいです。
最後に、ドレンホース(室内機から出た水を排出するホース)の排出口にゴミが詰まっていないか確認し、詰まっていれば古歯ブラシなどで取り除いてください。
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4. 自分でエアコン掃除をする際の注意点
手軽さから人気の掃除グッズもありますが、誤った使い方をするとエアコンの故障につながる可能性があります。安全のために以下の点に注意してください。
4.1. エアコン洗浄スプレーの使用は慎重に
市販のエアコン洗浄スプレーは、冷却フィンの汚れを手軽に洗浄できるアイテムですが、使用には注意が必要です。洗浄成分を十分に洗い流せず内部に残留すると、ホコリと結合して新たなカビの原因となったり、悪臭を放ったりすることがあります。
また、電装部品にかかってしまうとショートや火災のリスクもあります。使用する場合は、製品の指示に厳密に従い、自己責任で行う必要があります。
4.2. 内部の分解は絶対にしない
フィルターや前面パネルなど、取扱説明書で指示されている以外のパーツは絶対に分解しないでください。エアコンの内部構造は非常に複雑です。元に戻せなくなるだけでなく、内部の部品を破損させ、重大な故障を引き起こす可能性が非常に高いです。
内部の本格的な洗浄は、必ず専門の業者に依頼してください。
4.3. 電装部分に水分をかけない
エアコンは家電製品です。モーターや制御基板などの電装部品は水分に非常に弱く、水滴がかかるだけでも故障の原因となります。
拭き掃除の際は必ず固く絞った雑巾を使用し、スプレー類を使用する際も電装部品の周辺にはかからないよう、細心の注意を払ってください。
5. プロのエアコンクリーニングとの違い
自分でできる範囲の掃除と、専門業者が行うクリーニングには大きな違いがあります。その違いを理解し、状況に応じて使い分けることが大切です。
5.1. 掃除範囲と専門性の違い
自分で行う掃除は、フィルターや外装など、表面的なホコリ除去が中心です。
一方、プロは専用の道具と高圧洗浄機を使い、家庭では触ることのできないエアコン内部の送風ファンや熱交換器、ドレンパンといったパーツまで分解して洗浄します。カビや長年蓄積した汚れを根こそぎ除去できるのがプロの強みです。
5.2. 料金と作業時間の比較
自分で掃除する場合の費用は、洗剤などを購入しても数百円程度で済みますが、プロに依頼する場合は機種にもよりますが1台あたり10,000円~26,000円程度が相場です。
作業時間については、自分で行う場合は30分~1時間程度ですが、プロの場合は養生から徹底洗浄、片付けまで含めて1.5時間~2.5時間ほどかかります。
| 比較項目 |
自分で掃除 |
プロのクリーニング |
| 費用 |
ほぼ0円~数百円 |
約10,000円~26,000円 |
| 作業時間 |
約30分~1時間 |
約1.5時間~2.5時間 |
| 掃除範囲 |
表面的な箇所のみ |
内部パーツまで分解洗浄 |
| 効果 |
軽度のホコリ除去、臭い軽減 |
カビ、アレルギー物質の除去 |
6. エアコンをきれいに保つための日常の工夫
掃除だけでなく、日ごろの使い方を少し工夫するだけで、エアコン内部を清潔に保ち、カビの発生を抑制することができます。
6.1. 冷房使用後は送風運転で内部乾燥を
冷房や除湿運転を行うと、エアコン内部は結露によって湿った状態になります。この湿気がカビの温床となるため、運転停止前に1時間ほど「送風運転」を行い、内部をしっかり乾燥させることがカビ予防に極めて効果的です。
「内部クリーン機能」が搭載されている機種の場合は、積極的に活用しましょう。
6.2. 定期的な部屋の換気を心がける
エアコンは室内の空気を循環させています。そのため、部屋の空気に含まれるホコリや生活臭、湿気も一緒に吸い込んでしまいます。
定期的に窓を開けて換気を行い、室内の空気をきれいに保つことは、結果的にエアコンのフィルター汚れや内部のカビ発生を抑制することにつながります。
7. まとめ
自分でできる範囲のエアコン掃除でも、定期的に行うことで不快な臭いを抑え、冷暖房の効率を維持する効果が期待できます。今回ご紹介した手順と注意点を参考に、まずはフィルターや吹き出し口の掃除から始めてみてはいかがでしょうか。
しかし、内部に発生してしまったカビや汚れを完全に取り除くことは困難です。エアコンの臭いや汚れが深刻な場合は、無理せずプロのクリーニングを検討し、快適で健康的なくらしを手に入れてください。
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